浴室のドアノブは、家の中で最も過酷な環境にさらされている部品の一つであり、湿気と水しぶき、そして石鹸カスの影響を受けて内部が激しく腐食し、ある日突然動かなくなって閉じ込められるというトラブルが起きやすい箇所です。浴室用のドアノブを取り付ける際は、必ず「浴室用」として販売されているステンレス製や樹脂製の錆に強い製品を選ぶことが基本中の基本ですが、それでも金属同士が擦れ合う部分には錆が発生するリスクがあるため、取り付け時にひと手間加えることが寿命を延ばす秘訣となります。具体的なテクニックとしては、新しいドアノブを取り付ける前に、ラッチの可動部やハンドルの軸、そしてネジ山部分にシリコンスプレーやグリスなどの防錆潤滑剤を薄く塗布しておくことで、水分の侵入による固着を防ぎ、スムーズな動きを長期間維持することができます。また、浴室ドアは薄い樹脂パネルやアルミ枠でできていることが多く、強度が低いため、ネジを締め付ける際に力を入れすぎるとドア枠が歪んでしまい、ラッチの動きが悪くなったり防水パッキンが浮いてしまったりすることがありますので、手回しドライバーで様子を見ながら「止まるまで締める」程度の力加減で行うことが大切です。古いノブを外す際に錆びついてネジが回らない場合は、無理に回そうとせずに潤滑剤を浸透させてしばらく待つか、ネジザウルスなどの特殊工具を使って外す必要があり、最悪の場合はノコギリで切断しなければならないこともありますが、新しいノブを付ける際は、水が内部に侵入しないように座金の周りにコーキング材を塗布するなどの防水処理を追加で行うと、より完璧なプロ仕様の仕上がりになります。