ふと気づくと、自分の部屋の鍵がない。家の中にあるはずなのに、どこを探しても見つからない。そんな経験をしたことはありませんか。玄関の鍵とは違い、緊急性は低いかもしれませんが、自分のプライベートな空間に入れない、あるいは施錠できないという状況は、思いのほか大きなストレスとなります。そんな時も、慌てず、順を追って対処することが早期解決の鍵となります。まず、部屋の鍵をなくした場合、その九割以上は家の中のどこかにあります。最後に鍵を使った時の状況を思い出しながら、考えられる場所をリストアップして、一つずつ潰していくのが最も確実な方法です。よくあるのは、上着やズボンのポケットの中、カバンの内ポケットや底、机の上の書類の間、ベッドの隙間などです。無意識のうちに、いつもとは違う場所に置いてしまっている可能性を念頭に、固定観念を捨てて探してみましょう。それでも見つからない場合、次に考えるのが自力での解錠です。しかし、これはお勧めできません。ピッキングのような行為は、専門的な技術がなければ成功する確率は低く、それどころか鍵穴の内部を傷つけてしまい、錠前そのものを壊してしまうリスクがあります。そうなると、鍵が見つかったとしても、錠前ごと交換しなければならず、余計な出費がかさむことになります。自分でできる範囲を超えていると判断したら、速やかに鍵の専門業者に依頼するのが賢明です。室内錠の解錠であれば、比較的安価で、短時間で解決してくれる場合がほとんどです。費用は、鍵の種類にもよりますが、おおよそ八千円から一万五千円程度が相場です。この経験を機に、スペアキーの管理方法を見直すことも重要です。必ずスペアキーを一本は作成し、自分の部屋とは別の、家族が分かる場所に保管しておきましょう。そうすれば、次に同じことが起きても、業者を呼ぶことなく、すぐに解決できます。部屋の鍵の紛失は、日頃の管理の甘さが引き起こす、ある意味で自業自得のトラブル。この小さな失敗を、より良い習慣を身につけるための教訓としたいものです。
部屋の鍵をなくした時にすべきこと